島の東側、あかつき海岸の手前にある小さな入り江が人魚の入江です。
この海の水は他よりちょっと塩辛いのです。
それは人魚が涙を流すから。 悲しいときも淋しいときも、うれしいときも、しょっちゅう一人で泣いています。
人魚の入り江には真珠がたくさんころがっていますが、これは人魚の涙がかたまってできたといいます。
泣き虫人魚は、本当はとてもさみしがりやなのです。

 人魚姫


 
 

プ ロ ロ ー グ

 宇宙のかなた、アンドロメダ星雲のもっとむこうで、何億万年の寿命を終えた小さな星が静かにばくはつをおこしました。星のかけらは新しい生命をもとめて、流れ星になって宇宙の旅に出ました。
 ある月の美しい夜でした。人魚姫がいつものように、お気に入りの岩の上で夜空をながめていると、キラキラ光る流れ星が虹色の光を放ちながら海の中に落ちました。人魚姫はその光る星で新しいネックレスをつくろうと思い、流れ星が落ちた場所めがけて泳いでいきました。
 その日は波のしずかな夜でした。海の中の魚たちの寝息が聞こえるくらい静かです。海の中を探していると小さなあわがたくさんあがっている場所がありました。あわの下にキラッと光るものが見えかくれしています。「あれだわ、きっと!」海の底までもぐってみると、それはまぶしくて目をあけていられないくらいに輝く、あの流れ星のかけらでした。でも思ったより大きくて人魚姫には持ち上げられません。「ネックレスにしたら重くて首がおれちゃうから、そうだ!海の中の私のベッドにしよう!」と勝手に決めました。
 次の日のお昼すぎ、同じ場所にもう一度行ってみると、光る星のかけらはどこにも見つかりません。かわりに、きのうまでなかった島があるのです。不思議な形をした島です。島のまわりをぐるっとまわってみると、花の香りがしました。パイナップルやオレンジの香りもします。きっと、花がたくさん咲いて、おいしいフルーツもたくさんなっているのでしょう。
 そう、この島が、宇宙のはるかかなたの星が生まれかわった新しい生命だったのです。

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C-C-Cらんどの物語はこれから始まります。さて、これからどんなお話がくりひろげられるのか? 今はまだわかりません。あなたもC-C-Cらんどの住人になって、この続きの物語を一緒に書いていきましょう。


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