そらへ続く道
そらのふ・し・ぎ 2003年9月7日(日)
なかのZERO大ホール
 解 説 

 
『そらのふ・し・ぎ』に登場する人たち
このミュージカルの中に登場するのは、そらのこども(雨つぶちゃん・虹の子・雲の子・星の子・風の子・雷の子)、魔女(大魔女・中魔女・小魔女)、そらの女神さま、地球のこども(日本の母と姉妹、スモーキーマウンテンの姉妹、戦争の中の兄弟)、宇宙海賊たちです。
 そらのこどもたちは、「幸せ」なんてことを考えなくていいくらい毎日楽しく暮らしています。やさしい女神さまはいつも見守っていてくれるし、空の工場の仲間と雲や星や雨や虹や風なんかを毎日作るのはとても面白い仕事です。地球のこどもたちの願いごとをかなえるのもかなえないのも、そらのこどもたちにかかっています。地球のこどもたちの願いごとにはそらのこどもが理解できないものもあります。そらのこどもたちは、台風工場の爆発によって、今まで経験したこともない世界を知ることになるのです。
 日本に落ちたそらのこどもは、女神さまとは大違いの鬼母にびっくり。スモーキーマウンテンでは、じりじり照りつける太陽の下で一日中働くこどもに出会います。戦争の中に落ちたそらのこどもは、空から落ちてくる爆弾にびっくりしているところを、地球のこどもに助けられます。空の上から見ていると青くて美しい地球の上に住む人々は、やさしかったり、殺し合ったり、、、、そらのこどもにはちっともわかりません。
 そらのこどもと地球のこどもが出会い、一緒に空を飛びます。空の上にある希望や自由や愛を夢見て・・・。
 空の上には魔女もいました。3人の魔女、大魔女、中魔女、小魔女。金もうけの大好きなちゃっかり屋さん、でも本当は人情に厚い気のいい魔女たちです。魔女の道を歩く魔女たちにも、現代っ子の小魔女のような魔女が現れてきました。時代はどんどん変化しているんですね。
 大魔女が対抗意識を燃やすそらの女神さま、愛と美の象徴であり母なる存在。こどもたちをやさしく包み込みながら、やがてこどもたちが飛び立つ日には大きな虹をかけます。宇宙海賊の心も溶かす女神の歌声は、天からの贈り物。
 さて、第2部の後半からは宇宙海賊が登場します。彼らはどうして宇宙海賊になってしまったんでしょう? 宇宙海賊って誰なんでしょう? 夢も愛も信じられなくなってしまった人、どこにも心の行き場をなくしてしまった人、そんな人たちが亡霊のように彷徨っているのです。彼らに救いはあるのでしょうか? 
 人間だけではなく、いろいろな宇宙の生き物も登場します。レストランのウエイトレスやシェフ、そうじのおばさんは実は宇宙人。ダンスパーティーに登場する宇宙人のお姫様もお見逃しなく!

そらのこども
(雨つぶちゃん)

そらのこども(虹の子)

そらのこども(雲の子)

そらのこども(星の子)

そらのこども(風の子)

そらのこども(雷の子)

魔女

そらの女神さま

宇宙海賊

地球のこども
(日本の母と姉妹 )

地球のこども
(スモーキーマウンテンの
  姉妹 )

地球のこども
(戦争の中の兄弟 )
 


 
スモーキーマウンテンのこどもたち
 国境なき子どもたちは、カンボジア、ベトナム、フィリピンの恵まれない子どもたちを支援する非営利団体です。同時に日本と各国の子どもの相互理解と友情を育むことを目的とした教育的活動も行っています。「Spaceファンタジー そらのふ・し・ぎ」に登場するスモーキーマウンテンの子どもたちは、国境なき子どもたちが毎年アジアの国々に派遣している「友情のレポーター」が出会った子どもたちです。
 「友情のレポーター」の二人が去年の夏にフィリピンで出会った14歳の少女、アイリーンは、朝の6時から夕方6時まで毎日ゴミ山でゴミを拾い、それをお金に換えて家族を助けていました。お昼も家には帰らずゴミの中からファーストフードの売れ残りを拾って食べるアイリーン。彼女にとっては一年という時間はなんの意味も持ちません。季節に関係なく毎日ただゴミ拾いを続けているからです。一方で、日本に暮らす皆さんにとっては、一年という時間はとても大きなものではないでしょうか。新しい友だちができたり、50メートル泳げるようになったりと皆さんには一年間でもたくさんの変化があることでしょう。けれども一年中ゴミを拾っているアイリーンには、皆さんと同じような変化、成長はありません。
 国境なき子どもたちは、アイリーンのような恵まれない状況にある子どもにも、日本の皆さんと同じように一年一年、子どもらしい時間を過ごし毎年成長していってもらいたいと考え、そのお手伝いをしています。アイリーンは日本からの支援を受け、今年の6月から学校に通い始めました。彼女の夢は学校を卒業してちゃんとした仕事につき、家族を支えること。この夢を叶えるために日本に暮らす私たちにもできることはたくさんあります。皆さんも、こうした子どもたちの学費を援助するため「友情の5円玉キャンペーン」に参加したり、「友情のレポーター」となって自分にできることを考えてみませんか。
特定非営利活動法人 国境なき子どもたち

ご関心のある方は、国境なき子どもたちの事務局までお問い合わせください。
〒162-0056 東京都新宿区若松町33-6
菱和パレス若松町11階
TEL:03-5155-2506 FAX:03-5155-2507
E-mail kodomo@knk.or.jp
ホームページ http://www.knk.or.jp


 
鬼子母人良子の今どき日本の親子事情
 ブランドに身を包み、携帯と共に時代を操り操られ…。子ども中心の生活を選び選ばされ、人生の中で唯一支配下におきコントロールできる子どもを管理監督、スケジューリング…。私が演じることを選んだこの役は、まさに“現代ママ症候群”の象徴であり行き付く先馴れの果ては“宇宙海賊”でもあります。「そらのふしぎ」の配役の中でも唯一救われないこの人物はどこから来て、これから何処へ行くのでしょう?それが知りたくて子ども達の中にただ一人混じって練習に励む毎日でした。
 引き受けた当初は、あまりにヒステリックな台詞に「三好先生のイメージが崩れる」と心配の声もちらほら聞こえていたものの、一番辛辣かつ正直な共演者でもある娘の一言に愕然!「お母さんのは芝居じゃないよ。いつもやってる事そのままだからね。」なるほどそう言えば、演じれば演じるほど“地”が出てアドリブが涌き出ることといったらない。 こうあらねばならない“良い母親像”に翻弄されながら、実態がついてこず・自分のしていることが見えてこない。「あなたの為でしょ」と言いながら実は「私の為」だったりして…。事件があれば不安になり、喉元過ぎれば妙に楽天家となり、放任・無関心・過干渉の勝手遣い放題気まぐれ子育て何処へ行く…。それでも、愛情はたっぷり、精一杯、下手でも真剣に目の前の子ども達と出会い・向き合い・分かち合い・学びあいの中から一生懸命生き様を見せていくしかない。あなたのエンディングの親子の行く末はいかに…!?
三好良子(鬼子母人良子(日本の母)役)
 
 
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