日本のエコはおもしろい

日本の家の知恵

中埜 博(建築家、コミュニティデザイナー)

日本の家の知恵

民家の大きな茅葺かやぶき屋根は、中の熱を守るエコの工夫です。

日本の昔の民家には、大きな茅葺かやぶき屋根がかぶさっていますね。あの大きな茅葺かやぶき屋根の下、1階の真ん中にいろりがあります。そのいろり火からでるすすは、油をふくんでいますから、茅(かや:屋根の材料とするイネ科の植物)にしみこんで、固まり、かやかやのすきまをうめて、屋根が大きな断熱効果だんねつこうかを持つようになっているのです。この屋根は、雨よけだけでなく,部屋の熱を外に、がさないようにしてしています。
雪がふると、かえって中はあたたかくなります。いろりの周りには家族みんなが集まって体をあたためます。これは、体をあたためるだけではなく、家族の心もあたため合っていたのでは、ないでしょうか?

日本の家の知恵