日本の季節はおもしろい

百人一首

百人一首の先生:小林隆(伝承文化研究所)

お正月に百人一首かるたをするのは、江戸えど時代からの風習です。百人一首は、今から780年ほど前に、鎌倉かまくら時代の歌人「藤原定家」ふじわらのていか編集へんしゅうした歌集(短歌を集めたもの)がもとになっています。かるたの形にすることで、遊びながら短歌を覚えることができるのですね。チームで力をあわせる「源平げんぺいかるた」をやってみましょう。

百人一首の特徴(とくちょう)

読み札には短歌の全体(五七五七七)が書いてあり、歌をつくった人の絵があります。取り札には短歌の下のだけが書かれています。 短歌を覚えることで、はやく札をとることができます。

百人一首のルール

二組に分かれて、それぞれ自分の前に決まった数の札をならべます。全部で100枚あるので、正式には50まいづつですが、20まいで試合をすることもあります。自分の陣地じんちの札が早くなくなったほうが勝ちです。
相手の陣地じんちの札をとった場合は、自分の陣地じんちの札を1枚相手にわたします。
お手つき(まちがった札にさわる)した場合は、相手から1まい札を受け取ります。ただ、正しい札の出た陣地じんちをお手つきした場合は、お手つきにはなりません。

  • 同時に札にさわったときには、札のある陣地じんちの人のものになります。

百人一首で大切なこと

最初に正座せいざをし、相手に向かって礼をします。また、読み手にも向き直って礼をします。
自分の札はきれいにならべておきます。札を取るときにみだれたら、直すようにしましょう。札を動かすときは相手に「この札を動かします」と伝えるようにします。

札の取り方

  • き手:まっすぐ前につきだしてとります。一番早くとれる方法です。

  • はらい手:札をはらってとります。右にはらうのを右はらい手、左にはらうのを左はらい手といいます。何まいかいっしょにはらってもかまいません。

  • さえ手:上からさえるようにとります。き手やはらい手にくらべると、おそくなります。

    囲い手:札を囲う方法です。初心者にとらせてあげるために、年長者が札を囲ってあげることもあります。