日本の歌はおもしろい

一月一日

作詞:千家尊福 作曲:上真行 文部省『祝日大祭日唱歌』 明治36年(1893年)

歌詞

年の始めの ためしとて
終わりなき世の
めでたさを
松竹たてて かどごとに
いおう今日こそ たのしけれ

初日のひかり さしいでて
四方よもかがやく 今朝のそら
君がみかげに たぐえつつ
あおぎ見るこそ とおとけれ

解説

昔のお正月、一月一日は今よりもずっと特別な日でした。家の門柱には日の丸の国旗をかかげ、門松を立てました。1月1日の朝、小学生はよそ行きの服を着て登校し、元旦拝賀式がんたんはいがしきで「君が代」「一月一日」を歌いました。これは、昭和20年(1945年)まで続きました。ここに出てくる「君」は天皇てんのうのことです。この歌は、天皇てんのう御代みよが終わりなく繁栄はんえいすることをお祝いするという意味があります。作詞さくし者の千家尊福せんげたかとみさんは、出雲大社宮司、作曲者の上真行うえさねみちさんは宮内省の雅楽ががく長でした。