日本の歌はおもしろい

案山子

作詞:武笠三 作曲:山田源一郎 文部省唱歌 明治44年(1911年)

歌詞

山田の中の 一本足のかかし
天気のよいのに 蓑笠みのかさ着けて
朝からばんまで
ただ立ちどおし
歩けないのか 山田のかかし

山田の中の 一本足のかかし
弓矢でおどして 力んでれど
山ではからすが かあかと笑ふ
耳が無いのか 山田のかかし

解説

案山子かかしは、田畑をらすスズメなどをおどして追いはらうために竹やわらで作った人形です。「かかし」という言葉は、かみの毛や魚の頭などを焼いて悪臭あくしゅうを放ち、作物を食いらす鳥獣ちょうじゅうを追いはらう「がし」が転じたものと言われます。作詞さくし武笠むかささんはさいたま市の出身で、「見沼みぬまたんぼ」に立つかかしを歌ったと言われています。

山田=なだらかな山あいにある田んぼ