作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一 文部省唱歌 明治44年(1911年)
秋の夕日に照る山もみじ 濃(こ)いも薄(うす)いも数ある中に 松をいろどる 楓(かえで)や蔦(つた)は 山のふもとの裾模樣(すそもよう)
溪(たに)の流に散り浮(う)くもみじ 波にゆられて はなれて寄(よ)って 赤や黄色の色さまざまに 水の上にも織(お)る錦(にしき)
秋の夕日に美しく映(は)える山の紅葉(こうよう)と渓流(けいりゅう)の水面に浮(う)かんで流れる紅葉(こうよう)の景色が、着物の模様(もよう)や織物(おりもの)のような美しい色彩(しきさい)と重なり、目に見えるようです。作詞(さくし)者の高野さんは、故郷(こきょう)の長野と東京を往(ゆ)き来する折に汽車の中から見た景色をうたったようです。
裾模樣(すそもよう)=着物のすそに描(えが)かれるもよう 錦(にしき)=絹織物(きぬおりもの)