造形にあたって

・造形に入る前に

 

大きな造形の場合は、床を傷つけないよう、不要なダンボールを敷き詰め、養生テープで固定しておくと安心です。 板ダンボールを買った場合は、梱包に使われているダンボールが大きくて使いやすいです。 ホームセンターなどでもらえるリサイクルダンボールを使うのもいいでしょう。 色を塗る場合は、養生シートなどを使うのもおすすめです。

 

・道具の管理と指導

 

大勢での作業時は、刃物の管理がより重要になります。 貸し出す前に道具に通し番号をふり、全部が戻っているか確認できるようにするといいでしょう。 カッターは切れなくなったら刃を折って使うように指導しますが、折った刃の扱いには特に注意が必要です。折り方と、折った刃をどうするか(ケースに納める、ガムテープでくるんで集めるなど)を作業前に確認しましょう。 使いかけの道具を放置しない、カッターを下に置くときは刃をしまうようにという指導も必要です。

 

・ダンボールについて

 

この教材で中心的に使われている板ダンボールは、インターネットで購入することができます。 造形によっては、リサイクルダンボールの方が向いているものもあります。ダンボールが濡れていると歪みやカビの原因になるので、食品店よりはホームセンターやドラックストアで手に入れる方がいいでしょう。 新しいダンボールは手を切ることがあるので、慣れない子どもが扱うときは軍手をさせたほうがいいでしょう。

 

・ガムテープについて

 

ラミレステープという、表面にラミネート加工をしていないものが、リサイクルもしやすく、重ね貼りもでき、色も塗れておすすめです。ただ、床や壁に直接つけると、はがしにくくなるので注意が必要です(はがし液があればとれます)。 布ガムテープは色が塗れませんが、接着力は強く丈夫にできます。作業内容によって使い分けてください。

 

・色づけについて

 

ダンボールはとても絵の具やペンキの発色がよいですが、水に弱いので、絵の具に水を使いすぎると反りの原因になります。反りが強く出てしまった場合は、裏からも色を塗るか、木工用ボンドを水で薄めてぬります。 絵の具は、乾くと耐水性になる水溶性のアクリル絵の具がおすすめです。 また、一度白の絵の具で下塗りをするときれいに仕上がります。 色付けをするときは、汚れてもよい服装で参加するよう呼びかけましょう(耐水性になるアクリル絵の具は服につくと落ちません)。使い終わったら筆などはすぐに洗います。

 

・共同作業

 

大きなダンボールを切ったり貼ったり組み立てたりといった作業は、2人1組で行うととても効率よくきれいにできます。共同作業の楽しさを味わうきっかけになりますので、子どもたちに声をかけてやらせてみましょう。

 

・自由につくらせる

 

切るのに失敗してもガムテープで貼りつければ大丈夫、というのがダンボール工作のいいところです。道具の扱いだけはきちんと指導し、あとは自由に、つくりながら考える、考えながらつくる、という体験を子どもたちにさせてあげてください。

 

・リサイクル

 

使い終わったダンボールは、ある程度数がまとまればリサイクル業者が引き取ってくれます。量が少ない場合も、小さくまとめて持ち帰り、資源ごみに出すなどすると、子どもたちのリサイクルへの意識が高まります。

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